放送大学学生に必要な機器
「教育工学」という学問分野がある。かなり狭義かつ古典的
定義では「学習を支援する道具の開発と、その道具の使用
技術の開発」である。
放送大学のシステムそのものが、まるまる教育工学の凝縮
だが、それだけに学習する側でも、いろいろその為の機器を
準備する必要がある。
まず、テレビとラジオによる授業が受信できないといけない。即ち
1. スカパーSDのアンテナ・チューナーを用意する
2. CATVに加入
3. (関東一部エリアでは)TV(デジタル・アナログ)とFMラジオ受信
のいずれかが必要である。
0. 学習センターやサテライトスペースに通って視聴することも
出来るが、ごく少数の学生以外には現実的ではないと思う。
1. 2. の場合はそれなりの出費が必要である。ちなみに私宅は
神奈川県だが、多摩丘陵を切り開いて出来た大規模新興宅地
で、地形のせいか高圧線のせいか電波状況が悪く、TV・FM
ともにCATVを利用している。入学当初住んでいた調布市の
マンションでは、共同アンテナでは放送大学は受信できず、室内
アンテナとブースターでしのいでいた。
テレビ・ラジオの視聴以外に、録画・録音機器も必要である。
家族が多い場合は、実際の視聴用にプライベートな再生機
(PCやウオークマンなど)もあった方がいいと思う。
初めて入学した25年前には、ビデオレコーダーもタイマー録音
可能なラジカセも持ってなくて、放送大学のために買った。どちらも
15回分を録画・録音するとかなりかさばって、保存場所に困った。
その後、ラジオはMDに、TVはDVDに保存可能になって、
省スペースになっただけでなく、学習効率が大幅にアップした。
録画済み部分の途中消去が容易になったからである。
語学のように、繰り返し視聴が望ましいものは、保存用と
別に学習用のコピーを作っておき、イントロ部分、冗長な説明、
完全に覚えたところなどをどんどん消去していくと、復習に
要する時間がどんどん減っていく。最後にゼロになれば完璧
・・・と理想を述べたが、実際にそれほど繰り返し学習したことはない。
入学当初はカセットテープしかなかった録音用メディアも、様々な
選択肢が出てきた。私はいささか時代遅れであることを承知で、
MDを使い続けている。5枚のMDに15回分の講義が収録出来、
ラベルを貼って保存するのに適当な大きさだからという点もある。
しかしMDを使い続ける主な理由は、録音機器の便利さゆえである。
SONY DHM-MD575。9年前に買った。5枚のMD(とCD)が
セットできて、1週間5予約が5枚のMDそれぞれに振り分け録音
出来る。まるで放送大学生のためのようなコンポである。
1週間5科目以内なら、MDを入れっぱなしで、3週間に1度交換
すれば勝手に録音出来ている。残念ながら、現在は製造中止
で、後継機種も出ていない。修理部品ももうないらしい。今の
マシンの不老長寿を祈るばかりである。
卒論を書くなら、PCとワープロソフト・プリンタも必要である。
通信環境も整っていた方がいい。私が入学した頃はちょうど
ワープロ専用機の急成長期で、技術革新が著しく、その後PCの
変化も激しくて結局25年間に、ワープロ専用機2台、PCはミニ
ノートも含め7台を購入または自作した。以前はコピー専用機、
スキャナ、外付けモデムなども必要だった。
これらの機器のほとんどは今や一般家庭に揃っているかも
知れない。しかし放送大学が授業を開始した25年前には、
テレビ・ラジオ以外はあまり普及していなかった。
放送大学に入学するための第1のハードルは、実はこれらの
機器に慣れ親しむことが出来るかにかかっているのである。
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